ヴィーガンは老ける?最新の研究論文を用いて解説!【科学的根拠】

ヴィーガン 老ける

近年、動物性のものを買わない「ヴィーガン(ビーガン)」という生き方が近年世界的に注目を浴びています。

ヴィーガンの人が実践している食事スタイルは、プラントベース」と呼ばれる完全菜食です。

プラントベースダイエットは健康上のメリットが多いという認識が、海外では常識になりつつあります。

そんな中、国内では「ヴィーガンは老ける」という噂が後を絶ちません。

ヴィーガンは不健康って聞いたよ。

そんな人に是非最後まで読んでほしいな!

そこで今回は「老化」という観点から、最新の学術論文などを参考にニュートラルな視点で検証してみることにしました。

こんな疑問を解決します。

  • ヴィーガンが老ける理由は?
  • ヴィーガンはコラーゲンが不足する?
  • 結局どうすればいいの?

それでは見ていきましょう。

目次

そもそもヴィーガンとは?

ヴィーガン(Vegan)を一言でいえば、あらゆる動物搾取を最小限に抑えて生活する生き方のこと。

例えば、このようなアクションで社会に抗議しています。

  • 肉・魚・乳製品・卵等動物性食品を食べない
  • 動物性の皮などの衣類を買わない
  • 動物実験された化粧品などを買わない

制約が多いなあ…。

そう思われがちだけど、ヴィーガンは強い意思を持って行動している活動家なんだ。

ヴィーガンは食生活のことではなく、反動物搾取を目指す生き方のことである。

ヴィーガンになるきっかけは様々なんだ。

ヴィーガンになるきっかけは、主に下記の3つであることが多い。

  • 動物のため
  • 地球環境のため
  • 健康のため

この記事では、ヴィーガンが実践する食生活「プラントベース(植物性中心の食生活)」における健康上の影響にフォーカスしています。

プラントベースの食事で老ける理由

なぜヴィーガンは老けると言われるの?

植物性中心の食事パターンの場合、サプリなどで補ったとしても、ビタミンやミネラルが欠乏するリスクが高いと言われています。

例えば、不足しやすい栄養素には下記があります。

コラーゲン

動物性食品に多く含まれている「コラーゲン」が不足することで、「肌が老けて見える」ということもあるようです。

コラーゲンは肌にボリュームを与えるタンパク質ですが、人間は年をとるにつれてコラーゲンのレベルが低下していくため、サプリメントや化粧品で摂取する人も多いと思います。

一般的なプラントベースの食事法では食事からコラーゲンを摂取することが難しく、それにより肌が不健康に見えることもあります。

しかしこれには逆説を唱える研究があるんだ。後で紹介するね。

体重の減少

実はプラントベースの食事法をしている人は、年齢を重ねると体重が減っていく傾向にあります。

これは単純に、プラントベースの食べ物のカロリーが低く、タンパク質の摂取量が比較的少ないのが原因です。

もちろんプラントベースのアスリートやボディービルダーは年々増えており、きちんと管理をしていれば防げる問題ではあります。

しかし、一般人が毎日完璧な栄養管理をすることは難しく、通常より痩せて見えてしまうのは事実です。

痩せられるのは嬉しいけどね。

固定観念に注意

ここからは、ヴィーガンと老化に関する驚きの研究結果を見ていくよ。

実は近年では、「ヴィーガンは老ける」という説を覆すような研究がたくさん発表されているので、一部紹介したいと思います。

細胞の損傷

細胞の損傷は加齢とともに進んでいきます。

しかし実は、植物性タンパク質にシフトすることで、細胞の損傷を予防し安定させることができるといわれています。

これは、プラントベースの食生活では、果物、野菜、豆類、ナッツ、種子の摂取量が多いことが理由です。

というのも植物性食品には、抗酸化物質や抗炎症物質を持つ栄養素が多く含まれる傾向にあります。

具体的には、ビタミン C、リジン、ベータカロテン、その他抗酸化物質です。

これらによって、酸化ストレス、炎症、終末糖化産物 (AGEs) を軽減し、DNA 修復やコラーゲン合成、エラスチンの分解を防ぐのに役立つことが、数々の研究によって示されています。

植物に含まれている抗酸化物質・抗炎症物質がカギ。

ある研究では、野菜、豆類、オリーブオイルの摂取量を多く摂取した場合、日光によるダメージを抑える効果があることが分かりました。

特に、プルーン、リンゴ、お茶が最大の効果を示したようです。

一方、肉、乳製品、バターの摂取量が多いと、日光による肌の老化が促進されたとの結果が。(参考論文)

肌を太陽にさらすと、フリーラジカル(活性酸素)により、コラーゲンとエラスチンにダメージを与えます。

しかしこれは、ビタミンC、ビタミンE、ベータカロテン、ルテイン、ゼアキサンチンなどのカロテノイドの摂取量を増やすことで、ある程度防ぐことができると言われています。

活性酸素 フリーラジカル 老化

生物学的年齢を算出するのにつかわれるエピジェネティクス的年齢の研究においても、

プラントベースの食事法を取り入れたことにより、DNAメチル化年齢が8週間でなんと3.23年も若返ったという結果が出ています。(参考論文

結果的に、プラントベースの食事法によって、内側から老化を遅らせる可能性があると言えるでしょう。

肌の老化を遅らせる可能性のある代表食品

  • さつまいも
  • ほうれん草
  • トマト
  • ケール
  • アボカド
  • 緑茶
  • オリーブオイル
  • ブロッコリー
  • ベリー系フルーツ
  • 豆乳
  • ダークチョコレート
  • 玉ねぎ
  • にんにく

血糖値の調節

プラントベースの食事法により、糖尿病のリスクが大幅に減少するということは、数々の研究で示されている通りです。

血糖値をコントロールすることは、若さを維持するための大切な要素と言われています。

ライデン大学医療センターで行われたブドウ糖代謝と知覚年齢の関連性を調査した論文では、

グルコースレベルが 1 mmol/L 増加するごとに、被験者(糖尿病でない)の体感年齢が 0.40 歳増加したことを示しています。(参考論文

この場合の体感年齢というのは、602人の顔写真による視覚的な評価を用いているため、この記事の「ヴィーガンは老けて見えるか」という問いに上手く回答してくれていると思います。

結局どうすればいいの?

新しい時代の食事スタイル

近年の世界的な傾向としては、動物性食品を控え、植物性食品中心の食生活にする際の健康上のメリットを示している学術論文が多く見られています。

これは、プラントベースの食事法によって不足する栄養素があるにも関わらずです。

つまり、明らかに健康上悪影響のある動物性タンパク質を中心に摂取するよりも、デメリットの少ない植物性タンパク質を中心に摂取しながら、必要に応じて足りないものを補うというのが理想的。


ある研究では、動物性タンパク質の摂取が人間の寿命を縮めることに貢献したことを示しており、

一方植物性タンパク質の場合は真逆の結果が出たとしています。

そのためこの論文では、動物性から植物性タンパク質へシフトすることを推奨しています。(参考論文

スウェーデン女性を対象とした研究では、低炭水化物・高タンパク質ダイエットが女性の総死亡率、特に心血管死亡率の増加と関連していることを示唆しており、肉中心のダイエット方法に警鐘を鳴らしています。(参考論文)

急に食事スタイルを変えるのは難しい

高タンパク質、ヴィーガン、地中海ダイエットなど、いろいろな食事法が注目される中、

どれを選んでも完璧なものは存在しません。

どのような食事法をしていたとしても、不足する栄養素が出てきます。

そのため、自分の体に合う食事法を見つけ、必要に応じて不足部分を補うことが有効といえるかもしれません。

大切なのは、適切な栄養バランスを心がけること、必要に応じて栄養不足をサプリやプロテインなどで補うこと、そして栄養豊富な食品を選ぶこと。

食事スタイルを変える時は無理をしない

慣れ親しんだ食事スタイルを急に変えるのは簡単ではありません。

自分に合った方法で、少しずつ変えていくようにしましょう。

まずはプラントベースの食事を好きになるところから始めるといいよ。

急な変化で体調崩しちゃったら本末転倒だもんね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

プラントベースの食事法にはメリット・デメリットの両方があることを理解し、必要な部分を補うことが大切だと思います。

このブログでは、ヴィーガンの思想や健康上メリットに関する様々な情報を発信しています。

興味のある方は他の記事も読んでみてね!

ヴィーガンの健康上メリット・デメリットに関してはこちら。

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