犬や猫のペットフードは一般的に、「人間用の余った部分の肉」をベースにしてるって知ってた?
えー!人間の「おこぼれ」だったの?!
犬や猫のペットフードは一般的に、「人間用の余った部分の肉」をベースにして作られているということを、ご存じですか?
動物性のものを買わないヴィーガンやベジタリアンの人にとっては悩ましい点でもあります。
反搾取主義を抱える人にとって、肉をベースとしたペットフードを購入することは、道徳的に矛盾を感じてしまうから。
ヴィーガンやベジタリアンの人の中でも、ペットフードについては2種類の考えがあると思います。
- 植物性の餌(もしくは植物性の手作り料理)を与える
- 強要するものではないと考え、肉を中心とした餌を与える
犬や猫は一本質的には肉食動物と言われています。
肉食動物が植物性の食生活をすることで、病気になったりすることはあるのでしょうか?
結論から言うと、植物性の食生活が合うかどうかはその犬や猫によるため、どちらが正しいかどうか一概には言えません。
実際に植物性のごはんだけで長生きしているワンちゃんもたくさんいますし、ヴィーガンペットフードなんかも探せばありますよね。
この記事はスペインの専門家の言葉を参考にしながら書いています。
様々な意見が飛び交う中で、少しでも判断材料となれば幸いです。
こんな疑問を解決します。
- 犬にヴィーガン食をあげでても大丈夫?
- 犬や猫はヴィーガンになれる?
それでは見ていきましょう。
犬や猫は肉食動物という考えについて
ペットとして一般的に飼われる犬や猫は、自然界では「肉食動物」として他の動物を食べて生活しています。
どちらも「本質的には肉食動物」という点では共通していますが、決定的な違いがあります。
それは、猫は完全な肉食、犬は雑食に対応可能であるということ。
動物栄養学のHervera医師によると、
カタルーニャ獣医大学評議会(CCVC)のPifarré氏は、次のように述べています。
昔から人間はペットを「人間化」してきたという意見がある一方、犬や猫の摂理を変えることはできないという意見もあります。
後者は、人間の思想や哲学を動物に当てはめることはできないという考えからきています。
猫の菜食はハードルが高い
Hervera医師は、「犬の場合、必須栄養素を不足することなく菜食で育てることは可能。」とはっきりと述べています。
また、病気の犬に食事療法として大豆をベースとした植物性の食事を与えることもあるのだそう。
しかし、猫の場合は注意が必要。
Hervera医師は「猫を菜食で健康的に育てることはほぼ不可能。おすすめしない。」と述べています。
実際にヴィーガンとして生活している猫は世界中にいますが、ビタミンとアミノ酸、タウリン、ビタミンD、L-カルニチンが不足する傾向にあると言われています。
もちろん、それらの栄養素をサプリでカバーすることは可能。
市販の植物性のエサは注意が必要
ペットに植物性のエサを与える際の注意点としては、
- タンパク質とカルシウム
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犬は大量のタンパク質とカルシウムを必要とするため、意識して摂取させる必要がある
- かたいおもちゃ
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歯の健康を保つため、かたいおもちゃや食べ物をあたえること。
- 市販のヴィーガン/ベジタリアン用ペットフードを信用しすぎないこと。
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植物性ペットフードについては十分な研究がされていないため。
市販のペットフードにはペットに必要な栄養素がバランスよく含まれていると言われています。
しかしそれは肉ベースの場合であって、ペット用の植物性フードはまだ研究段階であるといういうことを忘れてはいけません。
決定権は飼い主にある
「ペットの栄養エキスパート(Expert Pet Nutrition)」を運営しているMarta Hervera医師は、次のようにコメントしています。
「アメリカでは長い間植物性のペットフードを流通させているが、実際にペットにとって必要な栄養素を全て兼ね備えているかどうかは確かめている段階。」
一方、犬の管理栄養士(Nutricionista de Perros)のAlberto Gutiérrez医師は、次のように話しています。
「犬や猫のためのヴィーガンフードの需要は日に日に増えています。人間にとって菜食が健康に良いのであれば、昔から人間の食生活に合わせて雑食化されてきたペットにとっても良いのではないかと考えられる。」
ペットにとって植物性の食事が有益であるかどうかは、まだはっきりとした回答を得られていません。
しかし逆に言えば、植物性の食事が有害であるかどうかも分かっていません。
そのため決定権は飼い主さんにあるという考えが最もしっくりきます。
ペットの住む場所を提供し、食べ物を選ぶことは飼い主さんの仕事であり、飼い主さんに決定権があります。
世界中の多くの獣医さんが、そのようにコメントしています。
ペットたちの好き嫌いも考慮してほしいな。
増え続ける需要
世界中でヴィーガン・ベジタリアンになる人が爆発的に増えている現在、プラントベースのペットフードの需要は増えるばかり。
「まだ十分なデータはありませんが、私たちがビーガンのアスリートたちから学んだように、肉を使わない食事は動物にとっても有益であると信じています」
と、ビーガンペットフードメーカーの創立者はナショナルジオグラフィックで話しています。
しっかりとしたデータがないとしても、今後研究が進んでいき、市場は大きく変わるかもしれませんね。
さらに現在世界中で、約3人に1人の飼い主さんが、犬や猫に植物性の食事を与えることを検討しているようです。(データはスペインのPLOS One)
まとめ
いかがでしたか?
少しでもペットフードの選択の際に参考になれば幸いです。
このブログでは、ヴィーガンの思想や健康上メリットに関する様々な情報を発信しています。
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