沖縄の食べ物と言えば、「沖縄そば」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
沖縄料理といえば何を思い浮かべる?
沖縄そばでしょ!
沖縄そばは、小麦粉由来の中華麺とお肉のトッピングが特徴の料理です。
この沖縄そばからは想像もできないような、プラントベースの「Okinawa Diet」という食事法が、実は世界中で注目されているんですよ。
世界的にみても長寿として知られる沖縄。
そんな沖縄の伝統的な食事法に関する研究を紹介したいと思います。
こんな疑問を解決します。
- 沖縄の伝統的な食事法とは?
- 沖縄では肉をあまり食べなかった?
- 沖縄の伝統食事法のメリットは?
それでは見ていきましょう。
沖縄の伝統的な食事法「Okinawa Diet」とは
「Okinawa Diet」とは単純に、日本の沖縄本島に住む人々の伝統的な食事パターンを指します。
かつての沖縄の人たちのユニークな食事とライフスタイルは、
「地球上で最も長い寿命」に大きな影響を与えていると考えられています。
沖縄はブルーゾーンに含まれている
ブルーゾーンとは、世界の他の人口と比較して、健康で長生きの人々が数多く居住する特別な5つの地域のこと。
沖縄(日本)、イカリア島(ギリシャ)、ロマリンダ(米カリフォルニア州)、ニコヤ半島(コスタリカ)がこのブルーゾーンに含まれます。
長寿と言われる一部の沖縄県民が長寿である理由は、遺伝的、環境的、ライフスタイルの要因によって説明されることもあります。
しかし一部の専門家によると、最大の要因は食事法である可能性が。
炭水化物と野菜中心
伝統的な沖縄の食事の特徴は、カロリーと脂肪が少なく、野菜や大豆製品に加えて、炭水化物が多いです。
また栄養分が豊富で、抗酸化作用の高い食品が豊富に含まれていることも特徴として挙げられます。
抗酸化物質は細胞の損傷から体を守ってくれます。
また他の地域とは異なり、かつての沖縄県民はご飯の消費量が極端に少ないです。
主なカロリー源はサツマイモであり、全粒穀物、豆類など、繊維が豊富な野菜がそれに続きます。
伝統的な食事法とは全く逆の、タンパク質と脂肪が多いものが増えているのです。
動物性食品は基本的に避ける
プラントベースの食事がメインな一方、肉、魚、乳製品、卵などの動物性食品は避ける傾向にあります。(論文1)
その他にも、精製された炭水化物(白米やパスタ等)や、大部分の果物、加工食品も避けます。
現代でいう、「ヴィーガン」に限りなく近い食生活と言えます。
ヴィーガンについてはこちら。
このように制限が多いのは沖縄の地理的条件が影響しており、伝統的な食事法が比較的守られてきたと言われています。
漢方薬やスパイスなどを含む
さらに、沖縄の文化は食べ物を薬として扱い、伝統的な漢方薬を食事に取り入れています。(論文1)
ターメリックやヨモギなど、健康上の利点があることで知られているハーブやスパイスを含むことがあります。
また、ジャスミンティーも多く消費しており、長寿と関係がある可能性があると言われています。
沖縄の伝統的な食事法「Okinawa Diet」のメリット
プラントベースの食事で長生きできる!
「Okinawa Diet」の最大の特徴として、高い抗酸化物質含有量と、高品質で栄養価の高い食品による、長寿効果が期待できるとことが挙げられます。
沖縄には100歳以上の人々が、世界のどこよりも多く住んでいます。(論文2)
ストレスにを受けると人間の体内では高レベルの活性酸素(フリーラジカル)が発生し、
それにより細胞を傷害し、がん、心血管疾患ならびに生活習慣病など様々な疾患をもたらす要因となります。
この活性酸素(フリーラジカル)は、老化を加速させるといわれています。(論文3)
ある研究によると、沖縄の食事に豊富な抗酸化物質が、活性酸素(フリーラジカル)による損傷から細胞を保護し、炎症を軽減することで、
老化プロセスを遅らせるのに役立つということが明らかになりました。(論文4)
伝統的な沖縄の食事は、主に植物ベースの食品で構成されており、強力な抗酸化作用と抗炎症作用を持っているため、それらが寿命を延ばしている可能性がある。
また食低カロリー、低タンパク質、および高炭水化物であることも、長寿に関係している可能性があります。
ある動物実験によると、炭水化物が多くタンパク質が少ない食事をする場合、タンパク質の多いの西洋型食と比較して、人はより長生きする傾向にあることが分かりました。(論文5、6)
一時期流行したタンパク質ダイエットは、寿命を縮める可能性があるんですね。
生活習慣病のリスク軽減
かつての沖縄県民は長寿なだけでなく、心臓病、ガン、糖尿病などの慢性疾患も少ない傾向にありました。
沖縄の伝統的な食事には、カロリー、精製糖、飽和脂肪が少なく、一方で必須栄養素、食物繊維、抗酸化物質を豊富に含んでいるため、食事療法のような役割を果たしています。
沖縄の伝統的な食事法における主食はサツマイモであり、一部の専門家によると、サツマイモは世界で最も健康的な食品の一つであるとさえ主張しているのです。(論文1)
サツマイモは食物繊維が豊富で、グリセミック指数(GI)が低いため、血糖値の急激な上昇を防ぎます。
また、カルシウム、カリウム、マグネシウム、ビタミンAおよびビタミンCなどの必須栄養素も豊富に含まれています。(論文1)
さらに、沖縄で食べられている色とりどりの野菜には、カロテノイドと呼ばれる天然色素が含まれており、強力な抗酸化効果が期待できます。
このカロテノイドが心臓病と2型糖尿病の予防に役割を果たすという研究もあります。(論文7、8)
また、大豆も伝統的な沖縄の食事法に欠かせない食品の一つ。
ある研究によると、大豆ベースの食事は、心臓病や乳がんを含む特定の種類のがんなど生活習慣病のリスクを下げることが分かっています。(論文9)
プラントベースの食事法が健康に良いのはわかったけど、急に肉をやめるのは心配…。
大丈夫。自分のペースでいいんだよ。
食事スタイルを変える時は無理をしない
慣れ親しんだ食事スタイルを急に変えるのは簡単ではありません。
自分に合った方法で、少しずつ変えていくようにしましょう。
まずはプラントベースの食事を好きになるところから始めるといいよ。
急な変化で体調崩しちゃったら本末転倒だもんね。
まとめ
沖縄に多く見られるDNAは、縄文人のものに限りなく近いと言われているよ。
もともと日本人は菜食主義だったのかもしれないね。
食事に多くの制限があるのも、きっと日本古来の思想や考え方が影響しているのではないかと思います。
最近になって、日本古来の植物性の食事が注目されるようになってきました。
それは、多くの日本人の体質に合った食事法だからではないでしょうか。
共感して頂けたら、少しずつでもプラントベースの食事法を試してみてくださいね。
このブログでは、ヴィーガンの思想や健康上メリットに関する様々な情報を発信しています。
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